朝、おふくろの退院後はじめての CAPD 検診に付き添いで病院へ。早めに着いたにもかかわらず検査部はごねる輩まで現われるほど大混雑で辟易。さらに、特別外来扱いのためこれまでと手順が異なり、院内のあちこちで職員に訊きながら右往左往の末、担当看護師に拾ってもらうことでようやく診察室前にたどり着く。
診察の前に別室で看護師からカテーテル挿入部の状態などを診てもらい、消毒用品と保護パッドをたんまりと受け取ってから隣の診察室へ。担当は T 先生。兄は某人気刑事ドラマの主演俳優らしいがそれはともかく。クレアチニン 4.01 と透析による除質効果は十分と思われる一方、総タンパク 5.4、アルブミン 2.6 とタンパクの喪失が多いことから、一日三回行なっている貯留を二回に減らす。おふくろ曰く、計量はしていないが退院後尿量が少し減った気がするとのことで、朝のラシックス錠 40mg を 2 錠から 3 錠に増量。それと日中よりも就寝中から起床時の血圧を下げることが重要との見知から、三種の血圧降下剤を朝と就寝前に集中して処方。昼と夕は服薬無し。毎食前の血糖自己検査とインスリン注射があるからあまり減った気はしないけれど。
おふくろからの「ほとんど除水していないようなんだけど、大丈夫?」という問いには、残腎機能で尿が出ているあいだはそれでかまわないとのこと。今後尿量の減少に伴い除水量が増えるそうだ。そこのところは今後の経過を見ながら透析液の変更など必要となるだろう。なにはともあれ始めたばかりでまだ傾向がわからん。
処方薬は今回から院内の薬剤部で受け取ることに。会計前にそちらで受付をして、会計を済ませた頃には受け取れる段取り。外部の薬局のように待たされることがないのはいい。
次回は来月二日。
これまで自宅 PC で常用してきた EIZO T960 が菅本体を交換してから四年以上経っており、経験的に寿命が近いと考えて春頃から後継にと目を付けていたうちのひとつ、 EIZO FlexScan S2031W がメーカ直販サイトでの値下げと会員特典の五千円引きで \39800 となっていた。時期的に見て生産終了間際の在庫処分と思われる。おそらくはそう待たずに後継機種が発表されるだろうが、非 TN の 20inch パネルが四万円なら悪い買い物ではないと考えて購入。
液晶モニタ用ドット抜け・色むらチェッカーでチェックした限りではドット抜けは見あたらず、色むらも特に気にならない。ブライトネスを 5% 以下に下げ BrightRegulator を有効にすることで、一部では「目潰し」と言われる S-PVA のぎらつきもなくなった。動画を見ても気になるような残像感はない。CRT と比べれば暗部の浮き具合や色味の違いは感じられるものの、動作原理の違いもあることだし許容範囲内。
しかし、まだ使える T960 とでデュアルディスプレイ環境にしようとしたところ、これが上手くいかない。「起動中…」の右にプログレッシブバーが伸びる Windows2000 の起動画面からデスクトップ表示へと切り替わるタイミングで T960 の画面がブラックアウト。このときの T960 の情報表示によるとマザーボードの D-sub 15pin から映像信号が出ていない模様。この現象は接続された S2031W の電源 ON/OFF にかかわらず、マザーボードの DVI-D ポートにケーブルが接続されていると起こる。
関連設定を洗い直し、BIOS の設定で内蔵グラフィックの出力を "Auto" から "CRT force, Other Auto" にしたところ、デバイスマネージャのモニタに認識され、ATI Catalyst Control Center のディスプレイ マネージャにも「現在無効の取り付けられているディスプレイ」として検出されるようになる。しかしこれを有効にしようとすると「メインのクローンモード」か「メインの水平/垂直ストレッチモード」しか選べない。そしてそのいずれかを選べば T960 も表示させることができる。
ここで「Windows2000 デュアルディスプレイ」でググってみると、Windows2000 自体は複数のモニタでひとつのデスクトップを構成する「マルチディスプレイ」にのみ対応し、ディスプレイごとに独立した画面設定をもつ「デュアルディスプレイ」には対応していないとのこと。グラフィックデバイス側の独自拡張でのみ可能らしい。Catalyst Control Center でクローンかストレッチモードしか選べないのはそういう理由のようだ。
最後のあがきに一縷の望みを託して BIOS を 2008/06/04 付の新しい物に更新してみたが、状況は変わらず。ちなみにこのマザーボードのドライバセットである ATI Catalyst の Windows2000 対応は 7.4 まで。その 7.4 は動作不安定の報告が散見されるため現在は 7.3 を使用中。つまり更新できるドライバはなく、もはや手詰まり。今さら XP, あまつさえ Vista など買うつもりはない。7 まで待つ。
以上のような紆余曲折の末、水平ストレッチモードによるマルチディスプレイで使うことにした。デスクトップ領域は 3200×1200px.。物理サイズがあまりに横長で、一目で見渡すのはキツイ。若干首を振りたくなる。また、使ううちに以下のような点が目についた。
いずれも致命的な問題ではなく、慣れや運用で対応できると思う。とりあえず今は各アプリケーションのウィンドウをいかに適切に配置するかが悩ましいところ。まあ贅沢な悩みではある。
それにしても 17inch CRT 時代に相当の余裕を見積もって買った幅 1m の PC デスクが、よもや狭苦しくなるとは思いもせなんだ。
昼、祖母の一周忌法要。つつがなく。
読経のあと、住職から焼香にまつわる話。起源から種類、香典の縁起まで。その中で焼香を知らない高校生のことも。市井の年寄りなら「今どきの若い者は」と愚痴るところを「縁遠くしてしまった私たち宗教者の責任です」と述べるところに徳を感じた。
お香を食べる、なんてのも。
腹膜透析をはじめた都合でふたたび医大付属病院でのかかりつけとなった糖尿病検診に午後付き添い。
担当医師は四年前に診てもらった時と同じ診療部長の S 先生。大学病院の先生然とした雰囲気はあいかわらず。ぶっきらぼうで何にしても「そんなことは常識だろう」という口調。それに加え、あれこれ忙しいとなかば愚痴をこぼしつつ、自己検査キットによる自宅での血糖測定値に目も通さない。おまけに状況説明はほとんどなく検査結果のプリントアウトも渡してくれない。
学生の指導や大学での講義など、教職との二足の草鞋が大変であるのは想像に難くない。気分が苛立つこともあるだろう。それでも患者への相応の説明や測定データのチェックを怠るのは医師としていかがなものか。同じく診療部長で目に見えて忙しそうな腎内科担当の O 先生が、こと患者に対しては苛立ちの類をおくびにも出さずきちんと接してくれていたことを鑑みるに、医者も人の子、それぞれだと思わされる。
一方、おふくろは入院のあいだ医師や看護師からの話を十分聞いていないようだ。血糖値測定はインスリン注射毎ではなく一日二回で良いという。検査キットが足りず CAPD 検診の時に追加処方してもらったのも道理。一日の消費量や残量の把握も十分ではない様子。腹膜透析にしろ血糖管理にしろ、いわば命綱。誰でもない本人がどうしてそこまでルーズになれるのか不思議ですらある。疾病の把握と自己管理は四年前から折に触れて話しているのだが、この分では一生解ってくれないかも知れない。頼りにすることと依存することとは違うのだけど。
透析患者を HbA1c で評価するのは時代遅れなんだぜ、S 先生。