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一言半句
-Diary-

平成十六年 卯月 中旬
-2004 April, Middle term-


四月十一日

特濃甜茶、効果覿面

昨日からの続きか、朝から鼻水とくしゃみが止まらない。さすがにたまらんので急須にティーバッグを二つ突っ込み熱湯を注いで思いっきり濃い甜茶を作り、がぶがぶ飲む。するとぴたりと症状が止まった。甜茶の効能、侮りがたし。

昨日まで試しに飲んでたシジュウム入りのは効かん。

アクセスログスクリプト書き換え(はてなアンテナ対策)

昼過ぎ、アクセスログを見ると、はてなアンテナのサーバが復帰したらしくアンテナの UA が記録されてた。 放っておくと数十分から数時間のランダムな間隔でログに残り目障りなので、該当ホスト (hoge.tokyo.ocn.ne.jp) のアクセスはログに残さないようスクリプトを書き換えて外出。

夕方、帰宅してなにげにログを覗くと、今度は別のホスト (hatena.ne.jp) からはてなアンテナの UA が来ている。なんじゃそりゃ。万全を考えて正・副・予備の三台態勢にでもしたのか。またログ記録しないホストを追加してもいいのだけど、下手するとイタチごっこのような気もする。

しばしスクリプトを眺め、環境設定の項目にカウントしない UA $inv_UA を追加定義して、$ENV{'HTTP_USER_AGENT'} =~ /$inv_UA/ ならばログを残さない処理に書き換え。これで UA が変わらない限りはホストが変わっても大丈夫だろう。

本当は毎回必ず GET するアホ仕様を止めて欲しいところ。

今日の収穫@市立図書館

今日も市立図書館に赴き、本を二冊借りる。

前者は昨日借りた『水彩画プロの裏ワザ』を数ページ読んだところ良さそうなので PART2 も借りようかと思ったら見事「貸出中」と言う事で、同じ奥津国道氏の著書として代わりに。パラパラとめくって見るに、技法に重きが置かれているものの以前読んだ『絵を描きたいあなたへ』と雰囲気が似ている。後者は方々で断片的な内容を聞いてはいたけれど、通しで読んだ事はなかったから一オタクとしての基礎教養にでも読んでおこうかとかそんな感じ。

ずいぶんと嫌げな基礎教養ではある。


四月十二日

「天動説」を信じる小学生達

YOMIURI ON-LINE の記事 (http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20040412i306.htm) より。

調査は2月、長野市と北海道上富良野町の公立小学校の4、5年生計116人を対象に行った。「地球は太陽のまわりを回っている」「太陽は地球のまわりを回っている」という2つの文章から正しいものを選ばせたところ、41%が“天動説”を選んだ。

小学生の半数近くが持つ天文知識は中世以前なのね……。

これが「ゆとり教育」の成果ですか、お役人さま。


四月十三日

内科検診付き添い

昨夜、おふくろがかかっている眼科から電話。検査の結果、血糖値がかなり高いので早めに内科で診てもらって欲しいとのこと。とりあえず手術は延期らしい。白内障の原因として内臓疾患(恐らく糖尿病)をにらんでいるのだろう。しかし本人は満足に見えないので一人では行かせられず、急遽自分が連れて行く事に。

朝、おふくろを自動車に乗せてまずは開院早々の眼科へ、簡単な説明と紹介状を受け取りに行く。三十分ほどで終了。紹介状は一筆千円程度。思ったより高くない。

その足で紹介を受けた内科の医院へ行く。入ると待合室には患者さんどっさり。人気があるらしい。とりあえず初診用の問診票を書いて紹介状と一緒に受付へ出す。ようやく空いた丸椅子におふくろを座らせ、自分は立ったまま SL-C860 で動作チェックなどして待っていると、三十分後ようやく診察室に呼ばれる。とりあえず付き添いとして一緒に入る。

診察室では年配の男性医師が眼科からの紹介状を読みながらいくつか問診。最近体重が減ったか、喉は渇くか、など訊かれる項目はやはり糖尿病の症状。当面の生活で注意するよう言われた項目も糖尿患者へのもの。まあ現状では妥当だろう。

問診しつつ血圧などを測ったあと「まずは検査しましょう」となる。となると俺は邪魔なので待合室へ。SL-C860 をいじりながら三十分ほど待つとおふくろが戻ってくる。そのあとすぐに窓口で呼ばれ、お金を払って本日は終了。次回は三日後の十六日。白内障の件もあるので急ぎましょう、と。紹介状の効力か。

医院を出るともう昼前。作るのも億劫だからどこかで食べていこうかということに。とはいえ特に食べたい物もなく、勝手知ったる自宅近くのデニーズにする。おふくろはメニューが見えないので俺がランチメニューから、ネフローゼを患った事のあるおふくろには塩分が少ない物を、俺は当たり外れの少ないカレーを注文。食べながら検査内容を聞くとレントゲンやら心電図やら色々受けたらしい。超音波画像診断ではみぞおち右下を重点的にあてられたそうだから、やはり肝臓に疑いが持たれているのだろう。

かき入れ時の昼に居座ってもなんなので食べ終わったらとっとと会計を済ませて帰宅。


四月十四日

『動物化するポストモダン』読了

図書館で借りていた『動物化するポストモダン オタクから見た日本社会』を読み終える。なかなか面白かった。

これまで哲学者や批評家が読み解いてきた一般社会あるいはサブカルチャーの構造・理論を引用し、土台にして、現代のいわゆるオタク系文化なるものがこれまでの一般文化に対して異質・異形で突然変異的なものではなく、世界的な時代や世論の流れを反映した文化の一形態であることを例を挙げつつ論じている。一オタクである自身の視点から疑問符が浮かぶ部分もところどころにありはするものの、「物語消費」から「データベース型消費」への移行や、オタクたちの「動物的」消費行動など、実際のオタク系文化にうまくあてはめることのできる部分も少なくない。

ただ、分析・理論構築である第二章まではともかく、著者が「応用編の予告」と書いている第三章はいまいちよろしくない。データベース消費をウェブにあてはめるのはちょっと無理があるし(HTML の説明もおかしい)、後半はなんだかファンが「YU-NO 最高!」と言ってるように見える。もうちょっとうまい適用分野があったのではないかと。

ともあれ、オタクな人も非オタクな人も、オタク系文化に対する一視点、一解釈として読んでみると面白いだろう。「オタク系文化について、そしてひいては日本の現在の文化状況一般について、当たり前のことを当たり前に分析し批評できる風通しのよい状況を作り出すことにある」という本書の企図が達せられるとは思わないが、少なくともマスコミなどで曲解されたイメージが幾分は修正されるのではなかろうか。きょうび「オタクはキモい」などと言う画一的イメージはあまりにステレオタイプでナンセンスだ。

ところで、本書で述べられているオタクのモデルを自身にあてはめてみると、時流の先端(?)を行くオタクではないことになる。「データベース型消費」も「動物的」消費行動も、ひと頃足を突っ込んでいた事は確かだが、今となってはそう言った「消費」は少なくとも己にとって空虚と感じるようになった。実行動として本やゲームの買い漁りが止み、オタクのメッカである秋葉原からめっきり足が遠のいたのはそんな心情の変化の現われであったりする。

あるいは、第三章で述べられている「際限なく小さな物語の水準を横滑りしていく過視的なポストモダンの超越性」から外れ、「足るを知る」に落ち着いたのかもね。


四月十六日

内科付き添い

朝、十三日に受けた検査の結果を聞きにおふくろの付き添いで行く。

開院直後のはずだったが待合室は既に人で一杯。やはりお年寄りが多い。とりあえず診察券を受付に出して一時間ほど待っていると診察室に呼ばれる。自分も付き添いで入り、おふくろの後ろで話を聞く。

医師曰く、血糖値とコレステロール値が信じられんほど高いらしい。コレステロール値に至っては「恐らく当院のレコード(記録)」とまで言われた。さし当たりの薬は処方するが、これだけ高いと他の内臓や血管などにどれだけ影響が及んでいるか知れず、この医院では手に余るので紹介する大学病院で検査を受けてほしいとのこと。口調からして、検査である程度状況は分かったものの厄介だから大学病院にバトンタッチというところか。まあ、若い頃ネフローゼを治療して以後、敬遠してほとんど医者に掛かっていなかったのだからその分のつけは払わねばならんのだろうな。

ひととおりの説明を受けて診察室を出たあと、大学病院に検査の予約を入れるための都合を聞かれたので「こちらとしては最優先事項なので先方の都合次第でできるだけ早く」とだけ答え、待合室で待機。約三十分後、受付で呼ばれて血糖値、コレステロール生成、血圧を抑制する薬をそれぞれ二週間分、それと紹介状、大学病院の検査予約票を受け取り医院を出る。

今日も十一時を過ぎてしまったので昼食は外で食べてしまう事に。脂っこいものは控えた方が良いと考え、今回は和食系のファミレスへ。うどん+ミニ丼のランチセットを注文。待っている間に大学病院の検査予約票を見ると、場所は予想通り近くの J 医大付属病院、日時は来週の火曜 9:30 。場所を考えれば悪くはないか。

さあ、いろいろ考えんと。


四月十七日

WordPress 設置

このサイトが置かれているサーバに MySQL が導入されたので、何か使ってみようと思い試しに blog tool を設置してみることにした。

公開されているいくつかのツールを比較して、MovableTypeWordPress を試してみた。どちらも導入自体は簡単。いろいろ使ってみた結果 WordPress を選ぶ。

少々追加の設定をして一応の体裁を整え、試しに手元の各ブラウザで表示してみると、デフォルトのスタイルシートでは SL-C860 の NetFront 3.0 でうまく表示ができない。メニューを右側に配置している position: absolute を解釈していないらしい。仕方なく float と width で左右振り分けと幅の指定して代用。いちおう VGA ならば支障なく見られるが px 指定を行なっているのであまり好きな方法ではない。

まあそれはテンプレートファイルと併せて順次手を入れて行けばいいとして、困ったのは具体的な用途が見つからない事。悪い癖で手段と目的が同一化してしまった。雑記は既にここで間に合っているし、blog tool ならではの使い方というのも今のところ思いつかない。かなりアホだ。

用途が見つかったら公開しよう。


四月十八日

プラネタリウム鑑賞@白井文化センター

午後、そこそこ陽気が良いので、自転車で白井市文化センター内にあるプラネタリウム館へ。16 号線を経由して三十分ほどで到着。 初めて来たのだが思いのほか立派な施設で感心した。土地に余裕があるのとうちや松戸市よりも後に作られたからだろう、建物はもちろん広場も広々と造られ、整備されていて綺麗だ。

エレベータで三階へ上がり、プラネタリウム館受付へ。市外在住大人一枚 310 円也。おもて面 4C、うら面 2C のオフセット刷りパンフレット一枚とリソ刷りパンフレット二枚をもらう。なんだか豪勢。投影まで時間が空いていたのでフロア内を見てまわると、各惑星での自分の体重がわかる体重計など子供向けの展示がいくつかあってなかなか気合いが入っている。

投影開始時刻近く、中に入り適当な席に着く。ここは 94 年に五藤の G1014si が導入されており、ドームは直径 12m の扇形。定員は 86 名。他にも家族連れやカップルなどが入って四割ほど席が埋まったところで投影開始。解説員は女性。比較的新しい設備のせいか妙に演出が凝っていて、日没時の夕焼け空には雲が投影され、夜になると夜景が投影される。うちの市立図書館とは大違いだ。

前半は「今夜の星空」。今の時期、金、火、木、土と四惑星が一同に見えるからか、ここでも惑星についてプロジェクタ投影を交えての簡単な解説。次に五月に見えるニート彗星とリニア彗星について。そして北斗七星を足掛かりに春の大曲線、うしかい座、おとめ座、しし座、かに座、ふたご座、てんびん座を紹介。ちなみに北斗七星の柄にあたる部分の端から二つ目にある星ミザールには小さな星アルコルがそばでかすかに輝いていて、「目試しの星」として昔のアラビアで兵役検査に用いられていたらしい。

後半はプロジェクタ投影を使った番組「宇宙に果てはあるの?」。前にどこぞの掲示板でそんな話をした覚えがあるがそれはともかく。子供にも分かり易いよう例えを挙げながら、地球から月、地球から太陽、太陽から各惑星、太陽系全体、銀河、局所銀河群、とビジュアルスケールを広げていく。実際の観測データと 3D CG を使ったかなりリアルな映像でなかなか見応えがあった。ただ、肝心の問いである「果て」については「色々な理論が」云々とぼやかされておしまい。なんじゃそら。

一時間ほどの投影が終わり、階段で一階へ降りて図書館を覗く。かなり広く、余裕を持って書架や閲覧コーナーが置かれている。書籍はもちろん NHK スペシャルなどのビデオも貸出しできる。蔵書も多そうで何か借りてみたいと思ったが、市内在住、あるいは市内在学、在勤でなくてはならない。残念。

まあそれはともかく、なかなか良い施設なので番組が入れ替わる六月中旬以後にまた来よう。

文化センターを出て、来た道を戻るように帰宅。帰路における走行距離 12.3km、走行時間 0:29:25、最高時速 43.0km。


四月二十日

J 医大付属病院内科付き添い

朝、おふくろが検査を受けた O 医院より紹介された J 医大付属病院内科へ付き添いで行く。道順は下見して知っていたものの、朝の渋滞具合は分からなかったので通常の所要時間の倍を見積もって 30 分前に出たところ、丁度良い時刻に到着。

不慣れな場所におのぼりさん状態のおふくろを連れ、病院のサイトで入手した建物内の案内図を見ながら初診受付、内科受付と辿っていく。書き物も専ら俺が担当。おふくろは目が悪く小さい字が読めない。己の代わりに親父がきても要領を得ないし延々待たされるのを嫌うから、どのみち俺しかいないだろう。

待合室でおふくろとぽつぽつと話しながら座っていると、予約時刻の九時半を十分ほど過ぎた頃に診察室に呼ばれる。付き添いとして一緒に入ると内分泌内科部長である S 先生。たしかに予約票にはその名前があったが、サイトの当番表によると今日は外来担当ではないはず。はて。

とりあえず、紹介状に同梱の診断書や検査結果を見ながら問診。検査結果から血糖値が正常値の三倍強という不養生っぷりや、糖尿病についての簡単なレクチャーなど。兎にも角にも詳細な検査を受けたり生活習慣の改善法などを教わる必要があるとして教育入院を勧められる。もちろん二つ返事でお願いし、現在スケジュールの空いている六月二十四日から二週間を予約。ここでおふくろが病院の規模に臆してか「入院出来るんですか」と訊くと、「(紹介状を書かれた)大先輩の O 先生からの紹介ですから教育入院でも検査入院でも」と。なるほど。直々のお出ましはそういうことか。

眼科での検査結果も欲しいので所見が書かれた紙を持ってくる事、O 先生に手紙を書いておくので入院までは O 医院で処方された薬を飲んでいる事など指示を受けたあと、お礼を言って診察室を後に今度は検査室へ。

検査室では受付でファイルを渡し、採尿と採血、それと胸部 X 線撮影。以上。

外来会計でファイルを渡し、座って待っているとマイクでの呼び出しで計算の終了した人を四つの会計窓口へ機械的に割り振っているのが聞こえる。初診受付窓口から診察、検査まで、大学付属病院でのこういった事務的な分業作業におふくろはカルチャーショックを受けている様子。そうでもしないと毎日訪れる膨大な患者数に対処する事はできないだろう。もっともそれ故に単純な医療ミスが起こったりもするのだけれど。

会計を終え、裏手の入院手続き窓口へ。診察室でもらった予約票を提出。「病室はどうしましょう」と言われ六人部屋から個室までの設備・費用一覧表を出される。とりあえず六人部屋でお願いし、入院案内のパンフレットをもらって手続き終了。

病院を出て車に戻ると十一時過ぎ。今日も昼食は外食に決まり、国道へ出て最寄りのデニーズへ。俺はスパゲティ、おふくろはグラタン。食べながらパンフレットをパラパラと見るとさっきの病室一覧が目に入る。特別室の床面積 36m2、一日 36000 円って一体。中で散歩すらできそうだ。

入院しているとずいぶん空き時間ができるはずだが、目が悪いから本も読めなければテレビもぼやけて見えない。暇になるだろうからラジオでもということで昼食の後、家電量販店へ。価格と機能と使い勝手を見てアイワの横置き型 AM,FM ラジオを購入。1800 円也。

暑いくらいの陽気に参ってさっさと帰宅。

TAGUCHI "SP48K" Nobuaki <mailto: sp48k@t12i.net>
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