10周年という文字に、ふと「うちって何年?」と考えた。 素直に見れば更新し始めた平成十一年九月からであり、七年弱となるのだが、今のコンテンツは有志の共同サーバ下で構築し始めたもので、実はその前身がある。
たしか、'97〜99 頃までリムネットと契約していて、そこから提供されたユーザディレクトリ下に HTML を書く練習がてらぽつぽつと人知れず公開していた。基本的に身内向けであったし、今となっては覚えている人も居るまいが。ただ、いつからかの記憶がない。
そこで HDD を掘り返してみると当時のコンテンツを書庫ファイルで保存してあった。その中の diary.html によると '97/10/06
に公開したとある。九年近く前、ということになる。ちなみに HTML を書き始めたのは '97/05/04
だそうだ。
とはいえ、内容、マークアップともども酷いもので、今となっては見られたものではない。これを引っ込め、今の形で一から構築し直した判断は正しかったと思われる。それと、以来その時々の興味あることを節操なくあれこれ扱っている様を鑑みるに、我ながらこのサイト名は中身を上手く言い表してるものだと思う。当時から己の移り気な性分を見越してのことだったんだろう。なんとも、つまらない事にばかり目が利くもんだ。
ちなみに「十年」には「長い年月」という意味もある。その後に「一日」と続くか「一昔」と続くかはさておき、まずは長く続けた事について胸を張っても良いのではないかな。
変わる変わらないが即ち善し悪しに繋がるわけでなし。
新しいデジカメとして Canon PowerShot A700 を買った。手ごろな価格の割にカメラとしての基本的な機能はおさえており、コンパクト機にしては良い絵が撮れる。また小型で携帯も苦にならない。結構気に入っている。
が、ここに至るまで少々紆余曲折があったのでかいつまんで書き留めておく。
実は、本来欲しかったのは OLYMPUS SP-320 。ズームレンズのレンジと倍率に目をつぶれば、基本性能、機能ともに三万円前後のコンパクト機の中ではもっとも良い。はじめこれを地元量販店で購入したのが一週間前。
しかし帰宅後に試し撮りをしてみると、1/30sec. 以下の露出時に 2×2px. の輝点が撮影画像の同じ座標で毎回現われる。CCD の画素不良であることは明らか。周囲 1px. も影響を受けており 4×4px. で異常が見られるので印刷にしろ画面表示にしろよほど縮小しないと目立つ。
発売したての新製品だけに品質のばらつきもあるのかもと、購入店でその旨を説明、初期不良交換してもらった。ところがこれも同様の現象が、しかも二箇所で現われる。訝しみながら仕方なくもう一度交換してもらったが、やはりこれも駄目。都合三台が揃って不良という有り様。
こうなると、メーカ側でこの不良が素通りするような品質管理が行なわれているとしか考えられない。問題は、それが意図していないものなのか、意図しているものなのか。いずれにしろこのままでは埒が明かないので、販売店経由の形でメーカにこの件についての問い合わせをお願いした。
そして一週間後。量販店の担当店員から電話があり、メーカの返答を聞かせてもらう。曰く以下のような内容。
聞きながら頭が痛くなってきた。いや、そういう対応をすることがあるメーカだと噂を小耳に挟んではいたのだが、よもや本当だとは思わなんだ。液晶パネルの理屈を借りてさももっともらしい理由を付けたつもりなのだろうが、下手な言い訳でしかない。利鞘の少ないコンパクト機とはいえ、仮にもそれなりの伝統と実績をもつカメラメーカが、まともな絵も撮れない欠陥品を「正常」などと言い張るとは呆れて物も言えない。ここ数年、フォーサーズシステム、xD ピクチャーカードと自社が提唱・開発した規格がことごとく空振り何かと苦しいにしても、目先の利益のためにカメラメーカとしての良心や矜恃を捨ててしまってはユーザの信頼も失うことは間違いなく、自分で自分の首を絞めるようなもの。少なくとも俺はそんなメーカの物を買いたくはない。
とりあえず、メーカが正常と言っても実用上問題があること、このメーカの製品を買う気が失せたことを量販店の担当店員に話し、返品という形を取らせてもらうことにした。担当してくれた店員さんには面倒やら気苦労やらを掛けてしまって申し訳ないと思っている。そこでせめてもの償い、と言うわけではないがその場で SP-320 より五千円高い A700 を買ったという次第。こちらもひととおりのチェックはしたが何の問題もない。先述の通り昨今のコンパクト機としては融通が利き絵も良い。結果的にはよい買い物ができたと思う。
Nikon がまともなコンパクト機を作ってくれればそれが一番なのだけど。