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一言半句
-Diary-

平成二十一年 卯月
-April, 2009 -


四月十一日

「第28回 宇宙科学講演と映画の会」へ行く

毎年の恒例として「第28回 宇宙科学講演と映画の会」へ行く。自宅 PC の冷却能力向上のため秋葉原で物色したあと、午後一時過ぎに会場である新宿明治安田生命ホール現着。受付でプログラム、アンケート用紙などが入ったクリアファイルを受け取る。ほどなく大学生協の出張購買前ではやしのさんを発見。今年はマスクをしておらず、花粉症の症状が軽いのかと思いながら声を掛ける。ご当地キューピーの話なぞしながらしばしロビーで待機。予定より十分ほど早く開場するや、おそらくは即売会会場で鍛えたと思われる機敏な動きではやしのさんがいつもの座席を確保。腰を下ろし、話ながら先ほど受け取ったクリアファイルの中身を確認するも今年は景品当選の印は見つからず。三年連続で当たったらそれはそれでなにかあやしくはあるが。

開会は予定通り午後二時。阪本成一先生司会、井上一本部長挨拶。

講演は清水敏文先生による『激しく活動する「太陽」〜その素顔にせまる「ひので」〜』、依田眞一先生と石岡憲昭先生による『「きぼう」がひらく新たな科学技術』を各五十分ずつ。

清水先生は太陽観測衛星「ひので」の観測成果を用いて主にコロナ加熱の謎について解説。近年の話題である活動サイクルの遅れや日本でも見られる今年七月の皆既日食についても触れる。四十そこそこの准教授だけに場慣れしていないのか、講演中言葉に詰まるところが何度かあった。

依田先生は国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」で行なわれた実験から得られた微小重力科学の知見を解説。無重力状態における流体力学、熱力学、結晶成長過程といった特異な挙動を紹介。大御所といった風の淀みない語り口ではあったものの、学者らしい形容の語彙や専門用語が端々に見られ、学会などでの講演を専らとしている様子。基礎知識がないと分かりづらかったかも。

石岡先生はおなじく「きぼう」で行なわれた実験から得られた宇宙生命科学の知見を解説。基礎生物科学、生物医学、ライフサポートの三つに分けてそれぞれ宇宙環境が生物へ与える影響についての研究成果を紹介。こちらは一転、平易な言葉による一般に分かりやすい語り口で話が進められていった。ひとくちに大学教授といってもさまざま。

三十分ほどの質疑応答のあと、映画「私たちは星のかけら〜星の一生と物質循環〜」上映。SFX の稚拙さは噴飯ものだが科学的知見はしっかりしているので小学校高学年向けといったところ。

閉会後、はやしのさんと茶をしばく。ルノアールはタバコの煙が……ということで甲州街道沿いのドトールで一時間ほど。帰りは再び秋葉原に寄り、ショップに預けておいた PC ケースを引き取ってから帰宅。

新宿西口近辺の喫茶店情報求む。


四月十四日

CAPD 検診付き添い

午前、おふくろの CAPD 検診付き添いで病院へ。血液検査のあと胸部 X 線撮影。カテーテル挿入手術後六ヶ月経過したのでカテーテル交換。ここまで順調だったがなにやら遅れているとかで予約時刻から一時間以上遅れて診察室へ。

胸部 X 線写真から心胸郭比が 54% と若干下がっていることが判明。血液検査でクレアチニン 8.58 と下がってきていることから、心外膜肥厚と心膜炎は透析不足による尿毒素由来であったものと判断。透析回数等は現状を維持。また診察のたびにエポジンの皮下注射をしていたこともありヘモグロビン量も 9.6 まで上昇。無機リンも 6.1 まで下がりカルタンの効果が出ている模様。なお、血中タンパク量も少ないがむやみに摂取量を増やすと副次的な悪影響も考えられるため、当分は今のままでよいとのこと。

しかし一方、体重は一向に減っておらず、ありていにいって塩分制限ができていない。しかたないので栄養指導をしてもらうことに。去年の退院直前に親父ともども指導されてるはずなのだが。

診察後、会計と内服薬の受け取りを済ませ、ほか弁を買って午後二時過ぎに帰宅。

次回、来月十二日。


四月十七日

PC 冷却能力向上計画

自宅 PC の冷却能力向上作業が一段落したので書き纏めておく。

きっかけは二月の CPU 換装。マザーボードが対応する TDP65W, FSB2.8GHz の Athlon64 X2 5400+ がほぼ底値まで下がったのを見計らい、既存の 3800+ と交換。この時は寒い季節だけあって気になるほどではなかったが、四月に入り急に気温が上がると CPU, South chip SB600 とも 50℃を超えるようになった。改めて計測したところ CPU は気温 + 32℃、SB600 は CPU +3℃。

そもこんな高い温度になるのは World Community Grid のプロジェクトタスクを常駐させて CPU 使用率を常時 100% で稼働しているから。これを止めれば簡単に数度下げられる。しかしがん撲滅支援プロジェクトが継続中な上、ファイト! 小児がんプロジェクトが始まったからには当分やめるつもりはない。

ともあれ、真夏の気温を考えるとそのままにしておくわけにはいかない。調べてみると、5400+ 付属リテールクーラの CPU ヒートスプレッダ接触面の平滑度に問題があると判明。3800+ 付属リテールクーラに交換することでそれぞれ 4℃下がる。だが 3800+ では気温 +20℃程度におさまっていたことからするとまだ高い。そこで試しにケースの側板を外してみたらそれぞれさらに 5℃下がった。このことから CPU, chipset を含むケース内パーツの発熱量がケースの排熱能力を上回っている状態、すなわちケースが排熱能力不足であることがわかる。俗に言う「窒息ケース」。かれこれ十年前のケースだけに熱設計の甘さは仕方ないところ。

既存ケースをドリルやハンドニブラで加工してダクトやファンを追加するのも面白いかと思ったが、他にも設計の古い部分が気になっていたのでこれを機に新調することにした。また、CPU をさらに冷やすとともに周辺チップへの風量増加を図るため、トップフローの大型 CPU クーラへ交換することに。Scythe K800-WH, Scythe KABUTO を「宇宙科学講演と映画の会」の日に秋葉原へ寄って購入。

効果を確認するため、はじめに K800-WH へのパーツ移植作業から開始。五千円弱のケースだけに細かいところに不備は見られたがほどなく完了。旧ケースの側板開放時とほぼ同じ結果を得る。排熱能力が十二分にあり、パーツからの熱の逃げ場があるとわかったところで、次に CPU クーラを KABUTO に交換。取り付けに苦労したりバックプレートごとマザーボードが反って驚いたりはしたものの、なんとか完了。CPU が気温 +14℃、SB600 が気温 +10℃まで下がる。ちなみに HDD はクーラ取り付け状態で気温 +7℃。これなら熱帯夜でも安心して動かせる。

あとは冷却能力が下がらないようにケースのダクトとファン、CPU クーラのヒートシンクとファンをこまめに掃除すれば熱方面は心配せずに済む。ミドルクラスまでのビデオカードなら追加しても支障ないだろう。

PAL8045Uといい、どうも大型クーラに縁があるような。

TAGUCHI "SP48K" Nobuaki <mailto: sp48k@t12i.net>
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