個人的年中行事として今年も「 第27回 宇宙科学講演と映画の会」へ行く。
会場の明治安田生命ホールには午後一時ころ到着。受付でパンフレット類を受け取り、痛みが目立つようになった ISAS 帽子の替えと RVT-9 のマスコットアクセサリを大学生協による出張購買で購入。会計では正札から一割引というありがたさ。支払いを済ませてなにげに振り返ると、至近に花粉用マスクを装着したはやしのさんを発見。声を掛けて予定より早めに開場したホールへ入場し、後段二列目中央付近の席を無事確保する。
雑談しながらパンフレット類を確認していると、はやしのさんの方のプログラムに「ビデオ第 5 巻」と書かれたシールが貼ってある。去年の俺に続き今年ははやしのさんが景品が当たったようだ。二人にわかに色めき立つも、「DVD」ではなく「ビデオ」と書かれている点が引っかかる。ちなみに、はやしのさんの自宅ではすでにビデオテープ再生環境が絶滅している。
午後二時開演。司会は昨年春対外協力室に赴任した阪本成一先生。さすがに先代の的川先生のような手慣れた司会とはいかないが、がんばっている様子には好感が持てる。挨拶は井上一本部長。
講演は森田泰弘先生による「固体ロケットの研究」と、加藤學先生による「月の謎にせまる『かぐや』」が休憩をはさんで一時間ずつ。
森田先生は固体ロケットと液体ロケットの違い、M-V の性能の高さ、そして現在開発研究を進める次期固体ロケット(通称イプシロン?)の設計方針を解説。途中、三月に行なわれたロケットモータの地上燃焼試験映像も流された。ニコニコ動画にも一般見学席から撮影された動画はあるが、間近からの映像は初めて見た。凄い迫力。
はじめから最後まで、滑らかな語り口とかみ砕かれた説明でとてもわかりやすかった。よほどの切れ者か、あるいは曲者と思われる。理不尽な M-V 廃止を逆手にとって次期固体ロケットの斬新な設計開発を進めているところからして、後者のような気はするが。
休憩に入り、トイレついでにはやしのさんが受け取ってきた景品は、果たして VHS テープだった。駄目じゃん。このまま死蔵や処分されるのももったいないと思い、自分がもらい受けることに。
加藤先生は現在月をまわっている「かぐや」による観測結果とそこから得られた知見について説明。とはいえ目下運用中であるうえ膨大なデータを鋭意解析中といったようで、それほど踏み込んだ話はない。「はやぶさ」がそうであったように、まとまった研究成果はもうしばらく経ってから出るのだろう。それはともかく、大きなスクリーンに映し出されるハイビジョン撮影の映像は綺麗だった。
休憩のあと上映された「祈り〜小惑星探査機「はやぶさ」の物語〜」は時間がおしていたせいかエンドクレジットが流れる途中で終わってしまった。なお、サイズは小さくなるが同じ物は「JAXA小惑星探査機「はやぶさ」物語」内でも観ることができる。
閉会後はいつものごとくはやしのさんとルノアールでお茶をして締め。帰りは遠回りして「まんだらけ中野店」で謎の買い物。
帰宅後、もらい受けた「ISAS ビデオ <宇宙へ飛び出せ>シリーズ 第 5 巻 私たちの太陽系」を鑑賞。「はやぶさ」が計画初期型の CG で登場したり PLANET-B がまだ「のぞみ」と呼ばれていなかったりと年代物の雰囲気満点で噴いた。道理で VHS な訳だ。ペンシルロケットの木製模型キットといい、生協の売れ残りを景品にしてる疑惑を抱かずにいられないがこれはこれで面白いので良しとする。
毎年ネタには困らないものだ。来年は何だろう。
朝、おふくろの腎内科検診の付き添いで病院へ。予約時刻はいつも通り。しかし診察番号案内のディスプレイを見てるとやたら進みが遅い。それどころか中待合室待機の番号が表示されず、いきなり診察中番号が出る状態。何かおかしい。
十一時過ぎに順番が来て診察室に入るとその疑問は氷解。かかりつけの O 先生が急用でおらず、代わりに若い先生が担当していた。おそらく慣れない診察でてんやわんやなのだろう。
とりあえず今日の検査結果から。アルブミン 3.5、クレアチニン 3.5。クレアチニン微増。これまでの推移を鑑みるに誤差や日常の変動範囲とするのはいささか楽天的と思われる。また、リピトールを外した結果クレアチンキナーゼが 368IU/L まで下がったものの、当然総コレステロールは 337mg/dl と大幅に増加。あちらを立てればこちらが立たず、と言ったところ。ヘモグロビン量が 9.5g/dl まで増加していたのは唯一の救いか。今月もエスポー 12000 を皮下注射してもらう。これ以上あれこれ言ったところでピンチヒッターの先生も困るだろう。O 先生との作戦会議は来月までおあずけだ。
診察室を後にし、一階で会計を済ませ、薬局で処方薬を購入。小僧寿しによりながら正午半ばに帰宅。
次回は来月の十六日。