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一言半句
-Diary-

平成十八年 皐月 上旬
-2006 May, Early term-


五月一日

チェーン切れ

野暮用で連れの家へ向かう下り坂、ペダルを回しながらリアディレイラのワイヤを緩めると「ガガッ」という音と脚の引っかかりの後、あっさりチェーンが切れた。

切れたチェーンはフリーに絡まり、リアホイールロック。バランスを取りながら横滑りでとりあえず停車。応急処置でどうにかなる状態ではないことが一目でわかったので、トップチューブに邪魔なチェーンを纏めて手押しで連れの家まで。用を済ませてまた手押しで帰宅。

自宅のガレージで改めて見ると、チェーンはピン一本とプレート一枚が吹っ飛び、残ったプレートは外側に曲がってる。切れる直前に動きの渋い感触があったから、そこがリアディレイラのプーリで引っ掛かり、余計な張力が掛かって切れたのだろう。ともあれこりゃ継ぎ直しもできん。

そういえば去年の今ごろにもチェーンの動きが渋いことがあって、その時は行きつけのショップでその部分だけ新しい物に継ぎ換えてもらっている。が、所詮は応急処置。すでにチェーン全体がかなり伸びている。

そのときの話では、チェーンのみを換えると他との噛み合いが悪くなるのでそれらと一緒に換える必要があると聞いた。費用にして一万五千円くらい。手間を考えたら妥当ではある。ただ、今の自転車は八年近く前に買ったもの。総走行距離はきちんと測っていないが一万 km 弱といったところ。さすがにあちこちガタがきていて、それらにひととおり手を付ければ軽く二、三万はかかるだろう。乗れる年数を考えると手頃な値段の MTB を買った方が安上がりかも知れない。

ちょっと検討してみよう。


五月二日

新車購入

朝食の後、行きつけのショップのサイトを覗いたら「水曜定休」とあったので慌てて準備。後部座席にバラした MTB 一式を突っ込んで九時に出発。渋滞に揉まれながら九時半頃ショップに到着し、店主に状況を話してチェーンを見せると開口一番「これはもう駄目ですね」と死刑宣告を受けた。いや、わかってはいたけれど改めて断言されるとそれはそれでショック。

とりあえず、昨日考えたことも含めてあれこれ相談。チェーンは言うに及ばず駆動系はどれもひととおり摩耗しているし、ヘッドセットやボトムブラケットにもガタがでてる。ハブのメンテナンスもいる。交換するパーツのグレード選択にもよるけれど、オーバーホールすれば結構な額になるという。元がクロモリフレームの良い車体なので少々もったいなくはあるものの、自分の整備不良も祟ってダメージが多いし、そこまでするほどのものでもない。ならば昔に比べかなり進歩しているアルミフレームの新しい車体を買った方がいいかも、との結論に至る。

自分の乗り方や考え方をもとにピックアップされた候補は GIANT XtC 800 と Raleigh BA-S。ショップではもっと良い車体も扱っているが、レースに出るわけでなし自分の乗り方ならこのグレードで十分と判断した。デュアルコントロールレバーやら 9 段リアシフトなんて手に余る。これにいくつか必要な小物を足せば、街中を走るには十分な車体になるだろう。

両者についての解説をあれこれ聞いた結果、BA-S を選ぶ。フレームサイズは 450mm、カラーはインディゴ。上位車種と同仕様の軽いフレームが使われていること、はじめから街乗りに向いた 26×1.70 のセミスリックタイヤをチョイスしていることが主な選択理由。他のパーツアッセンブルはあまり変わらなかったから、その他の部分で選ぶことになった。

輸入している ARAYA に問い合わせたところ、在庫はあるとのことでさっそく手配してもらう。お値段は ¥47040 。定価そのまま。このショップには店主の親父さんの代、かれこれ二十年近く前から世話になっているし、これまで何度かピンチを助けてもらったりもしている。野暮な値引き交渉はしないでおいた。代わりに新しいサイクルコンピュータと防犯登録費をサービスしてくれるというのだから文句はない。こんなこともあろうかと纏まった額を持ってきていたので、前金で全額支払いを済ます。

店主とのこういったやりとりの合間に、お買い物自転車や子供用自転車の担当にかわった先代の親父さんと昔話など。規格から何から自分の学生時代とはすっかり様変わりしていて「もう浦島太郎の気分ですよ」とか。俺が初めてここに来た当時、店主はまだ小学生だったのだからそれも仕方ないのだけど。

納車予定を訊くと「急ぎます?」と訊き返されたので「いいや全然。急かすつもりはないのでその代わりしっかり組んでください」とお願いしておく。ショップへの入荷は早ければ今週末だそうだが、この店では昔からメーカの完成車も一度バラして調整やグリスアップをしたあときっちり組み直す作業を入れるのでプラス一〜二週間は見ておいた方が良いだろう。

さて、残るのは持ち込んだ MTB。「これどうします?」と訊かれるもこちらでも扱いに困る。使い回しの利くペダルとライトだけ取って、あとはショップで処分してもらうことに。使える部分があれば使ってくれるだろう。

納車準備が整い次第連絡をもらえるようお願いして、昼前に店を後にした。

あ、COMITIA へ自転車で行けなくなってしまった。


五月四日

RSS Reader 乗り換え

保存記事が増えるせいか RSS Bandit がどんどん重くなっているので RSS Reader の乗り換えを図る。

とりあえず古巣の SharpReader を見るが、このところとんと更新されていない様子に先行きの不安を感じて保留。そもこれが重く感じて RSS Bandit へ移行したのだから、振り出しに戻ってしまう。

つぎに RSSOwl。以前に比べて機能も増えてきたし更新も頻繁だが基本的に item が保存されない仕様は変わらない。ローカルで全文検索をかけることもあるのでそれでは不便。

Headline-Reader Lite は動作も軽快で機能もそれなりに揃ってはいるものの、標準で開くブラウザを IE 以外に出来ない点が致命的。goo RSS リーダーも新着記事の description をブラウザペインに一括表示できるのはいいが同様の理由で却下。

Blog Walker は……いろいろと足りない。データが溜まっていない割には起動が遅いし。

GreatNews が試した限りではまずまずな具合。設定の項目やその反映に少々首を傾げるところもあるが、リンク先を OS の既定ブラウザで開くことができるし、設定によって左のチャンネルバーへフォーカスを動かさないままブラウザペインで新着記事の description を通し読みでき、その表示スタイルも CSS ファイルで変えることができる。そして日本語対応。チャンネルグループ単位でのプロパティ設定ができればなお良かったが、ひとまずこれに落ち着くことにする。全て xml 形式でデータを保存していた RSS Bandit と違い、こちらは SQLite 形式のようだからそうすぐには重くならないだろう。

もういっそのこと bloglines などのウェブサービス型に移ってしまってもいいのだけど。


五月五日

COMITIA76 へ

朝七時起床。諸々の準備を済ませ、九時出発。目的地は COMITIA76 が開催される有明ビックサイト。

いつもどおり電車を乗り継ぎ、十時半にはりんかい線国際展示場駅に到着。会場の東 4 ホールへ向かうべく、セントラルホールからコンコースへ抜けるも連絡橋手前で早くも一般入場行列にぶつかる。これまでより随分と人多くないか? とりあえず一旦会場前まで行き、ティアマガジンを購入してからコンコースまで戻って行列最後尾に。待ち時間はチェックリストの入った Zaurus 片手にサークルチェックで潰す。

開場時刻の十一時から十分足らずで入場。入場直後は縦横の通路が貫く会場中央まで誘導することにより入口周辺で人の流れを滞らせないのさすが。他の即売会運営者も見習っていただきたい。

入場したらまずはまっすぐ teardrop さんのところへ行き、『Praying pretty』を保護。半分はこれのために来たようなもの。あとはティアマガジンをめくりつつ、端の島から出展物をひとつひとつ眺めていく。最後の島まで通しで見終わるとすでに疲労困憊。途中で目に留まったサークルの落ち穂拾いとBABさんへの挨拶だけして午後二時には会場を後に。村山さんのところも覗いたのだけどお出掛け中だったようで会うことは出来ず。買い損ねの『Panzer Maid Extra V』だけ保護。

今回の購入分は以下の通り。順不同。

いつもより数は少ないが出費は変わらず。立派な装幀をした絵本『ゴミの星のチビット』の 1200 円が響いた模様。後悔はしていないが。

今回の特筆品は空中鼎苑の切り絵。黒い紙を切り抜いて一枚絵にしたもので、なかなか良くできている。これで 300 円。
裏にトレペを敷いてクリアホルダに収めてある。
パーツ同士がどこかで繋がっていなければならないから、切るのも大変だろうが設計(というか図案の作成)も大変だろうと訊いたところ、曰く「鼻と口の配置が厄介」。正面画などは特に繋げづらいとか。ちなみに漫画の吹き出しに入れる文字も当初は切り絵でと考えたものの、ひらがなの「い」で即時挫折したそうだ。さもありなん。

で、はじめはてっきり Illustrator などを使ってパスで描いた絵を印刷し、切り抜いたのかと思ってた。が、訊いてみると「裏側に鉛筆で線画を描き、それを当たりにして切ってるだけ」という。したがって基本的に全て一品物。裏側を見せてもらうと確かにその跡がうかがえる。
光で照らすと黒鉛のテカリが。
COMITIA らしいといえばらしいのだが、デジタル全盛のご時世に何たるアナログ作業。でも、「もっと省力化しよう」とは思わないのだろうな、きっと。

だがそれがいい。

TAGUCHI "SP48K" Nobuaki <mailto: sp48k@t12i.net>
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