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一言半句
-Diary-

平成十八年 卯月 上旬
-2006 April, Early term-


四月五日

進歩する関数電卓

分数や√などの数学表記で入力、計算出来る数学自然表示関数電卓なんてものがあるのだと、家電量販店の広告で初めて知った。

学生の頃を思い出すに、グラフかプログラマブルなものくらいでこんなのは無かった覚えが。エントリーモデルでも高校数学までの一通りは出来るようだし、ちょっと欲しいかも。もっとも、当時二万で買ったポケコンが今だ健在だから、必要ないといえばそれまでなのだけど。

しかしこれ、教科書や問題集に載ってる計算問題くらいならそのとおり入力するだけで答えが得られるわけだ。学校の先生や塾の講師が宿題としてそれらから出しても、子供達にこれで楽されやしないか?

そういう子にはどう教えても見込みなさそうだが。


四月七日

腎内科検診付き添い

おふくろの腎内科検診に付き添いとして病院へ行く。前回、前々回に続き診察予約時間は 10:30〜11:00。

事前検査のため九時前に現着、内科受付へ行くとちょっとした行列が出来ていた。何かと思ったら、一番混雑の激しいこの科で先月六日から試験導入されたというタッチパネル式の受付用端末に繋がっている。二台の端末にはそれぞれ受付の女性二人が操作の説明にてんやわんや。

操作といってもさして難しいことはなく、磁気カード式の診察カードを入れ、表示される予約内容を確認し、画面に表示される「受付完了」のボタンに触れ、予約内容と受付番号が印刷された「受付シート」を受け取る、ただこれだけ。しかし如何せん、こういった類のものに苦手意識を持つ年配の方が多く、しかもそのたいがいが一〜数ヶ月に一度の来院頻度であるためか、導入から一ヶ月経っても未だ操作が分からない人が多いようだ。現に当のおふくろもお手上げ状態で、今回は俺が横について説明しながら操作して見せた。もっとも、銀行の ATM でも行員を呼ぶお年寄りをたまに見かけることを考えれば無理もないところ。

受付、検査までを済ませ、待合室で予約時間まで待つ。目の前の壁には各診察室の医師名と診察中および中待合の受付番号が一覧表となって大型液晶パネルに表示され、適宜切り替えと更新が繰り返されている。前回まではホワイトボードに手書きで診察進捗状況が書かれていたが、かなり大まかなうえ忙しくなると更新が疎かになりがちだったことから「データベースから情報を参照して自動更新するシステムでも導入しないと、これでは早晩たちいかなくなる」とおふくろに話したことがある。受付端末とあわせてこういったシステムが導入されたということは、病院側にも同様の認識があったのだろう。

そんなことを考えながら待っていると、後ろから年配の男性と思しき二人の愚痴が聞こえてきた。曰く「あんな受付の機械は無駄だ」「診察の順番が映ってる画面を見ていると目が痛くなってくる」云々。つまるところ、新しい物が受け入れ難いらしい。年を取るとありがちな反応ではある。

たしかに、試験導入段階のシステムだけあって柔軟性や年配者への配慮に欠けた部分が見られる。さしあたり音声案内の充実や情報表示パネルの増設はすべきだろう。しかし一方、待合室の混雑ぶりからは、旧来の人手に頼った運用ではすでに対処の限界かそれに近い数の患者が押し寄せていることが分かる。だからと言って、近隣地域における高度医療認定機関であるこの病院が、サテライトと呼ばれる個人医院などでは手に余るような処置の難しい患者の受け入れを拒むわけにはいかない。である以上、何らかの方法で効率化を図る必要がある。もちろん、こういったシステムの導入が必ずしも最適解とは限らないが、妥当な選択のひとつではあると思う。患者側にとっても、中長期的に見れば恩恵があるのだから協力していくべきだろう。お客様然としてふんぞり返っていても良いことなどない。

……といった旨をおふくろに説明がてら後ろの二人にも聞こえるような声で話し、何も言わせないようにしたところでパネルに自分たちの受付番号が表示。中待合室を経由して診察室へ入る。今回の検査結果はおおむね良好。クレアチニンが 1.7 といくぶん増えているがアルブミンも 3.6 と増えており、どっこいどっこい。尿タンパク量の概算も 6.0 と若干減っている。体重変化を目安に体内水分量を利尿剤のラシックス服用量で調整したのが功を奏しているようなので、この方針を継続。朝昼各 20mg 服用を基準に、体重が増えたら朝のみ 40mg 服用とし、他の薬は処方変らず。これで経過をみることに。

診察室を後にして、一階の会計で支払いを済ませ、病院近くの薬局で処方された薬を購入して十二時過ぎに帰宅。

次回は来月十二日。


四月八日

散髪

昨晩は妙に眠く二十時過ぎに床へ入ったせいで今朝は四時に目が覚めてしまい、朝風呂と朝食を済ませても手持ち無沙汰だったので、二ヶ月ぶりに床屋へ行く。

今回の担当はおばさん。二十年来の常連なので、もはや注文することもなし。他愛のない世間話をしながら伸びた分の髪を切ってもらう。上の男の子は今年小学校に上がるそうな。甥や姪で知っていたつもりでも、やはり子供の成長は早く感じる。そのぶん自分は年を取っているはずなのだけど、そちらの方はむしろ年々鈍感になっているように思える。あ、体力は確実に衰えているか。なんとも嫌な実感の仕方だ。

そんな話しをしつつ一時間少々で完了。調髪料四千円を払って帰宅。

髪は短い方が何かと楽。

TAGUCHI "SP48K" Nobuaki <mailto: sp48k@t12i.net>
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