夕方、買い物ついでに市立図書館本館に寄り、端末で新着図書の一覧を眺めていたら『ビヨンド 惑星探査機が見た太陽系』(マイケル・ベンソン 著/檜垣 嗣子 訳/新潮社 発行)を見かけたので書架を探して手に取る。版が大きくて持ち帰るにはつらいので借りずに閲覧席でパラパラめくってみた。
要は、人類がこれまで打ち上げた人工衛星や惑星探査機により撮影された太陽系内天体の写真集に著者による解説を付けた本。良い紙を奢っているし印刷所を泣かせたであろうベタ満載ながら線数の高い印刷でとても綺麗に刷り上がってる。天体が好きなら写真見てるだけでも幸せになれるかもしれん。
テキストのほうは、序文でアーサー・C・クラークがマキナ・サピエンス云々と語り入れてるのも面白いんだが、それより巻末に載っている女の子の作文が興味深い。以下に引いておく。
「地球にはなぜ人間がいるのか?」
私たち人間が地球をずいぶん傷つけてきたのは事実だけれど、私たちがこの惑星に存在しているのには理由があると思う。私たちが個々にいるのは、不思議で、調和がとれていて、論理もそなわっている世界が驚嘆されることを必要としているからだと思う。それに、そういうことのできる能力があるのは(わかっているかぎりでは)私たちの種だけだからだ。人類だけが、私たちのまわりに何があるのかと思いはかれるだけでなく、それがそれがどうして私たちのまわりにあるのか、どんなふうに動いているのかを問えるのだ。私たちがここにいるのは、私たちがここでよく見ていなければ、世界の素晴らしい複雑さが無駄になってしまうからだ。それから最後に、私たちがここにいるのは、なぜ世界がそこにあるのかを考える存在を世界が必要としているからだ。
サラ・ウェシュラ 11歳
分かってて書いたのなら「よう知っとるなあ」と誉めたいところだし、なにも知らずに書いたのなら別の意味で大したものだと思うのだが、これを読んで閲覧室でほくそ笑んでいた俺は傍から見てさぞ怪しかったに違いない。
Anthropic Principle ってどうなんだろーね?
いまいち準備が進んでいないが、とりあえず週末の夏コミに関する予定をメモしておく。
体力保つかしらん。
X 線天文衛星「すざく」の X 線微少熱量計に不具合が発生したらしい。冷却用液体ヘリウムが全て気化してしまったというが、本当にそうであれば復旧は無理なはず。五年間の観測の空白を取り返すべく研究者は腕まくりしてたろうにショックだろうな。
一方で軌道上からスペースシャトルが帰還。いまだ問題は山積みなれど、とにかく無事に戻ってきたのはなにより。この調子で続くフライトもうまくいけばいいのだけど。
このところ宇宙関連はハラハラさせられっぱなしのような。