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一言半句
-Diary-

平成十六年 皐月 上旬
-2004 May, Early term-


五月二日

ゲーム目白押し

買ったもののなかなか遊ぶ時間がなかった『アルルゥとあそぼ!!』を、昨日の午後からようやく遊び始める。以下、進捗状況。

オープニング、ランチャ

『さおりんといっしょ!!』や『初音のないしょ!!』のように毎回違うメッセージが出たり、といった要素はない様子。オープニングの歌は明るく爽やかで好印象。

Routes ミニシナリオ

まるい氏と永田氏のシナリオが各一本ずつ。

まるい氏の方は無難でホッとさせる出来。イベント CG はお風呂シーンとお台所シーンが一枚ずつ。ちょっと少ない。

永田氏の方はあいかわらずの永田節全開で腹痛い。仰向けに倒された宗一を跨いで半裸状態の皐月とゆかりが痴話ゲンカですよ。もう最高。あとジジイ夢の競演とか。でもドタバタやりつつも、話の最後では綺麗に締めてあってしんみりさせられる。イベント CG は六枚。スクロール表示のものが数枚ありできればそれらも一枚物で観たいのだけど、該当する pak ファイルは既存の Susie プラグインでは開けない。だ、誰か……。

なお、俺はこれの為だけに『アルあそ』を買ったのだが元は取れたと思う。

り〜ぽん

歴代リーフヒロインと対戦する脱ぎポンジャンもどき(インチキ技あり)。出てくるキャラのゲームは『こみパ』『うたわれ』『天いな』でどれもプレイはしていないが、わりあい簡単そうなのでプレイしてみた。

とはいえ実物はおろかゲームでも麻雀やポンジャンの類をやっていない俺は役も満足に知らぬままひたすらプレイ。結果、41 戦 29 勝、総プレイ時間 5h35m でコンプリート。あとで初回版付属のおまけ本を見たら役一覧と攻略法があった。それを参考にすればもっと効率的にできただろう。まあ何も考えずに打つのも楽しかったので良し。

ただ、アルルゥに「おとーさんの強姦魔〜!」と言われるのはどうか。おとーさんはとてもショックです。

ウィツァルネミテア戦記

『うたわれ』を題材にした俯瞰視点での面クリア型アクションゲーム。作り込みとかを見るに今回のアミューズメントディスク一番の目玉らしい。

とりあえずアルルゥを使って USB 接続のジョイパッドで一回プレイしてみた。よくわからんうちにゲームオーバー。やっぱり自分はこーいう忙しいの苦手だ。

壁紙

スタッフ描き下ろしの壁紙。ファミコンのゲームパッドを模した操作画面で、ラベルにスタッフの名前とイラストの描かれたゲームカセットが落ちゲーのように落ちてくる。でもインストールディレクトリ内にある bmp ファイルを直接ビューアで見た方が楽だろう。

スタッフコメント

巨大迷路の壁面という形でスタッフ一人につき一枚のコメントが並ぶ。カワタ氏はよほどマナがお気に入りらしい。

ところで永田氏の分が無いのは、やはり……。

Side-B CG コンテスト

Leaf Side-B で行なわれた一般投票による CG コンテストをスタッフで投票したもの。個人的に、こちらの方が納得がいく結果である。

スタッフロール

そのまんまスタッフロール。曲はオープニングと同じ人が歌っている。悪くない。

雫おまけボイス

『雫 R』の声優を使った Windows のイベントサウンド向けボイス。香奈子(狂)のが怖くてたまらない。DVD-ROM に収録されている。

おまけ本

初回版限定のおまけ本。同人誌でよく見る B5 サイズ、4C 刷り。前述にもある通り、各ゲームの設定や攻略法、原画ラフ、スタッフのコメントなどが書かれている。

我らが Routes ミニシナリオにも堂々の 4 ページ割り当て。ゲームの解説もそこそこに、カワタ氏の原画ラフやシナリオライター 2 氏のフリートーク掲載。で、永田氏のフリートークは自サイトの「ほえなが」まんまじゃないかという気がするのだが、Routes については氏の思惑通り「あま〜いプリン」がうまく作れていたと思う。

「グエンディーナの魔女」と「リーフの塔」はまだ試していないものの、毎度ながら Leaf のアミューズメントディスクはよく出来ていると思う。こう言うのを見ていると、でかいヒットは飛ばさなくなったものの制作力は健在なように感じる。

さて、こんな事をしている間に amazon から『クラナド』初回版が届いた。支払いは SL-C860 を購入した際にもらったギフト券 7500 円分から。しかしあいにくと複数のゲームを平行してプレイ出来るような器用さは持ち合わせていない。『アルあそ』が一段落するまでしばらくはスタックにするしかなかろうな。

間違っても積みっぱなしはしないが。

明後日の予定

ザウルスでスケジュールを整理していたら、四日に COMITIA があるのを思い出した。

予報では天候はそこそこのようだし、久しぶりにあの会場の空気に触れたいとは思う。ただ一昨日、勢いよく屈んだ拍子に右膝上の筋肉が肉離れを起こしてから未だ痛みがとれず少々不自由な身であるのが微妙なところ。どうするかなあ。

とりあえず温湿布を貼って様子見中。


五月三日

COMITIA に行こう

予報を見ると明日は午後から雨のようだけど、右膝はいまいち調子が戻らないけれど、明日は COMITIA に行く事にした。開場は 11:00 だからその頃に到着して、入場待ち行列が捌けるまで通路のベンチでサークルチェックしてれば時間としては丁度良かろう。

今回も一冊 10 円の人はいるかしら。


五月四日

COMITIA68 へ

朝、適当に飯を食って支度をしたあと、 COMITIA68 が開催される有明ビッグサイトへ向け九時過ぎに家を出る。天候が芳しくないので今回は電車にて。開場五分前に到着。

さっそくティアマガジンを買ってサークルチェックをと思ったが、係員に訊くとティアマガジン未購入組の入場行列に並ばねば買えぬとのこと。急ぎもしないのにとアホらしく思い、通路のベンチでしばらく休憩。行列が捌けてからティアマガジンを買い簡単なサークルチェックをして入場。

B の島から順繰りと巡回開始。会場を見回すといくつかの壁サークルには行列ができていた。まあ、自分は人気サークルだからと言って興味を持つわけではないからマイペースで。置かれている本の表紙を見て、自分の勘を頼りに良さげなものは中身を見せて貰って気に入ったら購入。途中、入院レポ漫画を見かけて、おふくろが教育入院する際の参考になるかと購入を前提に中身を見ていたら「立読みはご遠慮願います」と言われた。誤解なのだが弁解するのも面倒だしご縁がなかったと言う事で、黙って本を置き頭を下げて立ち去ったり。

昼食のため途中休憩をはさみつつ、昼過ぎには Z までの島をひととおり巡回し終える。収穫は 10 箇所のサークルより 11 冊購入。数は少なくともどれも内容まで納得ずくの物ばかりだから大いに満足。ちなみに今回も 10 円オフセット誌の人は健在。この内容ならば値段を十倍にしても余裕で売れるだろうに、酔狂だ。

時間に余裕があったのでBABさんのサークルへ。半年振りの挨拶のあと、新刊の「南行徳通信」を購入し、新刊のネタ元となった冬の北海道旅行での苦労話や PDA 、絵の事などいろいろと話す。

いとま際、「村山さんのところは行かれました?」と聞かれる。ティアマガジンでのサークルチェックでは気づかなかった。ザルのようなチェック。急ぎ場所を確認して直行。運良くおられたので挨拶して今回分と前回分のコピー誌を購入。ここでも PDA やらタブレット PC やら、絵が描ける電子ガジェットについていろいろと話す。たいがいな迷惑。

ふと PHS の表示を見ると午後三時過ぎ。次回またということでおいとまして、電車を乗り継いで午後五時前に帰宅。

そして芳しくなかった膝の調子はさらに悪く。


五月五日

購入同人誌@COMITIA68

昨晩はなんやかやで早々に寝てしまったので、今朝起きてから昨日 COMITIA で買った同人誌をじっくりと読む。以下それらのメモ。

『Dancing Sports Car』

神珠館より発行。かずかときお氏お得意の車漫画。ジムカーナ大会のコースを可愛い女の子が操るどノーマルのロードスターが駆ける。

かづか氏は自動車やバイクに対して独特な親近感を持っていて、昔からこんな風な漫画を描いていたりする。もっとも、自分はそれが嫌いでないからずっと追いかけているのだけれど。

『RED HOT PINX』

イシデ電より発行。題名は「レッドホットピンクス」と読む。

表紙を見て描線の活きの良さに惹かれ、中を見るととても動きの良い漫画だったので購入。内容は形容のしようがないが、とりあえず不条理アクション女子高生逃避行漫画と言っておく。ともあれ面白い。

それと巻末おまけの「ゆかい4こま ふゆかいちゃん」を読んでいるととても不愉快な内容に愉快になれる。……自分で言ってて良く分からん。

『ひなた』

Metal zigzag より発行。A4 サイズで他の物より大きい。

これもいまいち言い表しづらい内容。小学生たちの一場面を切り取ったイラスト集といったところか。眺めていると不思議と飽きず、reminiscene とか nostalgia といった言葉が脳裏に浮かぶ。

『モカ マターリ』

ROUND TABLE より発行。お年頃な三姉妹の日常を題材にした一ページ漫画集。

最近この手の漫画をたまに見かけるが、これはネタも良い感じで気に入った。ネタ出しと絵を描く人が別なのが功を奏しているのか。とりあえず俺はお茶漬けの素には白湯を入れると言っておく。

三姉妹の中では瑠璃子さん似のオデコさんな三女の冬子がお気に入り。というかこの娘が表紙を飾ってたのでついフラフラと……。

気になって Google さんにお伺いしてみたら、作画担当のムラナコ氏って「電撃萌王」への投稿で初代萌王獲った人やん。道理で可愛く描けとるわけだわ。

『恋力実験』

バツマルより発行。視力が落ちたのに何故かメガネもコンタクトも付けない女の子が目つきが悪くなって……という話。

正直なところ画力も話も今一歩だが、雰囲気が良いところを買った。

『和本』

Peaceful Place より発行。例の 10 円オフセット誌。今回は「和」を題材として計四人での共同制作本。

ひとことで「和」と言っても切り口は様々であるし、一人一人画風作風が違うので内容はバラバラ。まあそれもまた楽しい。

『猫罐茶壺 花』

ENDER'S SHADOW より発行。猫人間の世界で中国茶店を営むチャコさんのおはなし。前回行ったコミティアで買った既刊『猫罐茶壺』の続編。

動きのある活きの良い画風と、描いている本人が楽しんでいる様子がにじみ出ているのがよい。作品自体ももちろん面白い。まだしばらくは続きを描かれるようでとても楽しみである。

『パソコン+αトラブルまんが 2002』

DOG HOUSE より発行。パソコン雑誌でのトラブル体験漫画や GIGABYTE 社のマスコット・ギガバイ子ちゃんを描いている瑠沢るか女史による題名通りの漫画。

パソコン関連は商業誌で描いているだけに十八番ともいえるが、その他日常であったネタも入っていてなかなか面白い。巻末四コマ漫画の愛犬・ポンの話は続きが気になるところ。

『猫耳のユウノ』上巻

Lepruchaun1/2 より発行。ひとことで言うと猫耳メイド漫画。

猫耳メイドというといわゆる流行りもので、作者も自らの嗜好を自認している。しかし軽薄に「好きなので描きました」だけで終わらせるつもりのない意欲を感じさせる作品。その描き込みとページ数の割りに発刊ペースが早い点からも頑張っている様子。絵については格別上手いわけではないが、丁寧で流行りを追いかけない画風は好感が持てる。

『南行徳通信 出張第一号 「クスリペッアプカシ」』

南行通信社より発行。BABさんが二月に行った北海道旅行での綺麗な部分をすくい取った内容、と言っておく。いや、なんか記録的豪雪でえらい目にあったのにそんな事をぎゅっと脇に置かれているようなので。

『醜い僕と有希原有機について』『拘束世界のアリス』

Night-Marchen より発行。村山さんの描く世界は少女と残酷が同居する独特の世界でうまい形容が見当たらない。読んだあと、つい話のその後を想像させる妙な魅力がある。

『Orbital pretty』『Orbital pretty 2nd stage』

tear drop より発行。作者曰く“人工衛星、惑星探査機 擬人化本”。

OS までもが擬人化されるほど擬人化流行りの昨今、表紙を見たときは「また擬人化か」と半ば呆れたものの、よりによって宇宙機を擬人化する物好きぶりを買って試しに手に取ってみたらこれが大当たりだった。作者はロケットの打ち上げを見に種子島や内之浦まで出張る身の入れようで、各擬人化宇宙機一ページに対し、宇宙機の解説と作者思い入れの文章をびっしり一ページにして見開き割り付けにしている。とりあえず宇宙機スキーは黙って読むべし。

で、その中でも特に目に留まったのが Voyager の項。「ボイジャーたん」の言葉と目される文章を筆頭に、書かれている文章のそこかしこに覚えがある。それは 1992 年 2 月 15 日、TBS で NTT DATA スペシャルとして放送された番組『宇宙からの贈りもの ボイジャー 航海者たち』にて、ボイジャー役の声をあてた大竹しのぶのモノローグ、それと、プロジェクトに携わった NASA の女性担当者が幾度ものスイングバイ航法と十数年に渡る長い航行・探査の任務を見事にやり遂げてみせたボイジャーへあてた賞賛と感謝の言葉に重なる。あれはとても良い番組で録画したビデオを今も持っているのだが、この本の作者もあの番組を見ていたに違いない。

コミケで長い行列ができるサークルや秋葉原の書店で扱われている同人誌の多くは漫画やアニメやゲームの二次創作であったりする。もちろんそれも良いのだが、COMITIA で頒布されているオリジナル作品からはそれら二次創作にはない強い意欲を感じる。人によりけりではあるにしろ、自分はそんな意欲をとても好ましく思う。

そして好ましく思える自分は幸せだと思う。


五月七日

信頼と依存

おふくろから通院スケジュールについてとんちんかんな質問をされて萎える。ほんの数日前、カレンダーを前にして理由を添えながら説明したのにちっとも理解していなかった。

白内障で視力が落ちている事もあって今は自分が通院に付き添い話も聞いてはいるが、いずれはおふくろ一人で通院して医師からの説明もきちんと聞いて理解しなければならないというのに、これでは先が思いやられる。

己が付き添いを頼まれる事について、先日連れには「頼りにしてるんだよ」と言われた。家族なのだから頼りにされる事自体は構わない。しかし、何もかもを依存されるのは宜しくない。年齢を考えればこれから一生付き合うであろう病気なのだから、自身の判断で病状の理解と必要な治療の選択をして、病気と納得の行く付き合い方をしてもらわねばならない。俺に全て任せた挙げ句、結果に後悔されるのは御免だ。

とりあえず、 PortaBase を使って治療に関する諸々のメモを通院日毎に纏めているから、目の治療が進んで視力が回復した時点でそれらを印刷して読ませるつもりなのだが、さてどこまで理解してくれるか。

「調べる事」を知らんからな、おふくろは。


五月八日

今日のお買い物

午後、地元繁華街でお買い物。

前者は連れから聴かせてもらっていたものの持ってはおらず、今日たまたま目に留まったので久しぶりに聴きたくなって購入。もっとも、世間的には今さらなものではある。後者は出ていたのを忘れてた。書店で平積みになってたのを見て思い出し、購入。裏表紙を見て、一瞬『ガイバー』かと思った。

あと今日のしっぱいまほう。

ここ数ヶ月、自転車で走っている際に埃(花粉含む)や羽虫が目に入らないようにサングラスを掛けている。これまで使っていたのはレンズが大きく防護性能が高いのは良かったものの、左右、後方確認で視界が遮られるほど縁が太いのが困りものだった。たまたま100円ショップを眺めていたら縁なしのものがあったので購入。

で、家に帰ってから正札を外そうと改めて見てみたら右レンズの中央近くにでっかい傷が。店頭で確認したときは無かったように思うんだが。カバンの中の金属部品と喧嘩でもしたのか? むう、迂闊……。

まあ 100 円だし、明日もう一個買ってこよう。


五月九日

椅子の傾き

椅子に座って PC で作業をしていると、やけに右に傾いているような気がしてならない。

キャスターの下に敷いているタイル型ウレタンマットが変に凹んでいるのかと思い、椅子を退けて見てみる。場所によって偏った凹み方をしているのは確かなので、配置の入れ替えと予備との交換を行なう。

直ったか試しに椅子を戻して座ってみる。しかしまだ傾いている。となると残るは一つ。座面の座布団を外してみるとやはり、ひと目で分かるほど右側だけが凹んでいた。左側との差、約 1cm。こんなになるまで気づかなかったのはどうかと思うがそれはともかく、椅子は座面のクッションを交換出来るような構造でも高級品でもない。

すわ買い換えかと考えたが、ふと思いついてさきほど交換した古いウレタンマットを凹んだ右側に一枚敷いて座ってみた。グッドバランス。丁度良い厚み。しばらくはこれで使ってみよう。

根本的には姿勢の悪さを治さねばいかんわな。


五月十日

PDA PaintToolに求めるもの

PDA painting の界隈を眺めていると「PDA で描く絵とは」という話題がたまに見られる。その中には、色々な絵が描けるようにより多機能に、より便利に、より広くなんて要望がある一方、西木さんのような割り切りや、「PDA はいつでもどこでも手軽に描けるのが魅力なのだから、PC で描かれたような時間や手間を掛けた絵は禁止!」などといった極端な意見もままあったりする。

もちろん、人によって考え方は様々であるし自由であるから、いろいろなスタンスがあってかまわない。ただ押し付けは勘弁してほしい。

で、自分はどうよ? っていうと、どこかで書いた気もするけど、PDA だからどうとか、あまり考えていない。自身にとってはあくまで線を書いたり色を塗ったりできる媒体のひとつであって、そういう意味では CRT に映る Photoshop, Painter の描画ウィンドウ、パルプを漉いて作られたスケッチブックの一ページ、帆布を張ったキャンバスなどと本質的には変わりない。自身が PDA で描き続けているのは、単にこれが一番自分に合っているように思うからに過ぎない。

とはいえ、媒体にはその物性・構造・仕組みから由来する特徴があって、得手不得手も当然ある。PDA ならば携帯が容易で場所や時間を問わないことが長所であろうし、表示サイズや画像サイズ、発色数などの制限が短所と見なされることもあるだろう。 ここで PDA という媒体の制限に失望し、程々の扱いにとどめたり、或いは見限ってしまうのも選択の一つではある。でも、それではせっかくの絵が描ける環境を腐らせているようでもったいなくはないか?

もしそう思うのならば、まだぶち当ってもいない制限に端からしょげて縮こまるより、媒体の特徴を把握して、その制限ギリギリまで使っていかに自分の思い描く光景を現出してみせるか挑んだ方がずっと楽しい。

さて、そんな「楽しいこと」を実行するには優れた性能を持つハード、そしてその性能を生かすことのできるソフトが必要で、ユーザの表現領域を制限という壁まで届かせるのはソフトの役割となる。そしてここで「届かせる」手段は懇切丁寧である必要はない。PDA が持つリソースはPCの持つそれに対してかなり少なく、Photoshop や Painter の機能まんまを真似するには力不足ではなかろうか。そんな無理をさせるよりむしろ本来必要な実装とは、ユーザの求めに応じられる高い自由度と思い通りに動いてくれる素直な挙動であるように思われる。

先の見えない険しい斜面を登るのに、馬力不足で満足に動かないクローラよりも、安心して身体を預けられるザイルとハーネス、ピッケルこそが頼もしいと思うのは俺だけではないはずだ。

……なんてことをレイヤの実装を読んでからつれづれに思ったので SL-C860 でペシペシと打ってた。我ながらえらい分かりづらい文章だが捨てるのも何なので残しておこう。

設計については実物を触ってみないとなんとも言えないので週末まで指くわえて待ってます、とかそんな感じ。

TAGUCHI "SP48K" Nobuaki <mailto: sp48k@t12i.net>
WebSite URI: http://sp48k.t12i.net/