昨日クリアした『Routes』についての個人的メモ。分散させると厄介なので以後ここに逐次追記の形とする。ネタバレ注意。
『Routes』は第一部の "Routes" 編、第二部の "Roots" の二部構成。
"Routes" 編は皐月、ゆかり、リサ、七海、夕菜の各ヒロイン分と TrueEnd の六つのシナリオ。TrueEnd は全ヒロインクリア後に出現する。こうあるべきという攻略順は特に無いが、作品としての風呂敷の広げ方を考えるとリサを最後にするのが適当かと思う。
"Roots" 編は "Routes" 編の TrueEnd に続く一本道のシナリオ。その名の通り、事件の発端である過去の事象を中心に話が展開し、作品が収束。
全てクリアするとおまけシナリオ出現。選択肢は "Routes" 編の皐月、ゆかり、リサ各シナリオの分岐点(主人公の宗一が「さて、今日の予定は。」と学校で考えるところ)に追加される。色々な意味で Leaf Visual Novel Series のおまけシナリオらしくて涙が出てくる。
涙が出てくると言えば、起動時やタイトルに戻った時の Leaf のロゴ表示 + BGM が懐かしくて涙出そうだった。
このゲームはきょうびのこの手のゲームにありがちな突飛な容姿や口癖、あるいは「○○属性」と称される極端な設定に頼らず、「ノベル」としてのテキストの面白さで勝負しているように見受けられて好感が持てる。実際面白いと思う。Leaf Visual Novel の名前は伊達じゃない。しかし反面、地味でもあって、商品としてのインパクトに欠けているんではないかとも思う。調べてないけれど、厳しいんじゃないか、セールス。
ポッチャリ目で天然系、しかし頭脳明晰な女の子。宗一のイメージでは「タヌキ」。甘い卵焼きを「ピリ辛」と言う味音痴、というか味覚混乱。アイスクリームを喉越しで味わうものと言い切る。カリウム不足とかの次元ではない。
味音痴と関連してとんでもない料理下手でもある。笑い止まらん。カレー弁当にらっきょ混ざってるのは『究極超人あ〜る』を思い出した。デザート混ざってないだけマシだけど。
この娘のシナリオ中、宗一とはバカップルぶり全開。いちおう自覚的ではあるらしい。しかしビスケットとかストロー二本とか「はじめるときは――」とか、砂吐きそう、というか吐く。まあ、「それが良い」という話もあるけれど。
シナリオを読むに「芯の強い待つ女性」。宗一をひたすら信じ待つことのできる人。料理の事を除けば世の大半の男性が持つ理想に近い、かも知れない。むしろ世界一のエージェントとは思えんほど失敗連続の宗一が情けないのだが、ただ、エピローグでエージェントとして戦ってゆく理由が「愛するあなたを、守るため。」なのは評価しておく。宇宙の真理っちゅーもんが分かっとるやん。
料理の腕が飛びきりで運動能力が高く外見はそれなりに可愛いけれど、しゃべると全然女の子らしさが無くてお転婆で可愛げがない猪突猛進の女の子、というのがゲーム開始直後での湯浅皐月という少女に対する宗一(即ちプレーヤ)の認識。しかし彼女のシナリオを進めていくとそれが誤解だとわかる。
ありていに言うと皐月は自然体の娘。その場の雰囲気を肌で感じ取り、提示された事象や迫られた選択の善し悪しを嗅ぎ分ける。また、カード式電子ロックを解除するツールを自作できるあたり、必要と思った知識を選り出し吸収できる賢さも持ってる。頭の回転も速い。度胸も良い。まあ早い話、エージェントの素質十分。
そんな皐月が一流エージェントたる宗一に自分と同じ匂いを感じるのは自然なことで、きっと彼女は少なからぬ親近感と嬉しさを抱いたに違いない。親元を離れ、泥棒まがいの事をしてまでたった一人で盗まれた宝剣を探していた寂しさを思えばなおさらだ。
ただ、その親近感や嬉しさが無意識下のもので、皐月自身その感情が気持ちの高ぶりとしか認識できなかったのではなかろうか。だから彼女は宗一と一緒にいるとき、そのやり場のない気持ちの高ぶりを彼との小競り合いとして発露するしかなかったのだと思う。これについては宗一も同様で、文字通り似たもの同士である。要は我知らずはしゃぎ、じゃれ合ってた、ってこと。
それが突然の同居生活。否応なく物理的、精神的距離が近付き相手の色々な面が見えるようになる。表層意識はどうであれ、憎からず思っている異性とそんな状況となってなお何も思わずにいるなんて嘘だろう。 そして、博物館侵入の件で喧嘩ののち仲直り。自身の、そしてお互いの気持ちを知る。さぞ嬉しかったのではないかな。言葉にするなら「天にも昇るような」とか「失った半身を取り戻したような」とかになるんだろうけれど、比べたり形容したりなんてのは野暮ってもんだ。
でもってあまりに嬉しくてバカップル化。学校での昼飯時に平然と朝夕の食事や下着の話まで。それもごく自然に。周り見えちゃいねえ。ゆかりが気が遠くなるほどだから、皐月に対し密かに気があった伊藤君(いとっぷ)の心中は如何ばかりだろう。悶絶死かはたまた「探さないで下さい」と置き手紙して傷心の旅に出たか。まあ、これまでの彼女の孤独と苦労を思えば大目に見てやって欲しいと思うんだが。丑の刻参りしてなきゃ良いけど。
ちなみにゆかりシナリオではゆかりも大層なバカップルぶりだったけれど、皐月とどちらがバカップルかと言えば皐月だろう。ゆかりがバカップルになるのは仲睦まじい両親の姿に憧れその真似がしたいが故であって、なかなか策略的で周囲のことも見えている上での事だと思われる。対して皐月はそういった思惑無しに、犬や猫がじゃれ合うように本能的で、いわばナチュラルバカップル。そしてネタ合わせでもしてたかのような甘ったるい夫婦漫才を周囲気にせず繰り広げるあたり、真のバカップルと言える。というか、現実はもちろん漫画や小説や TV ドラマでも未だかつてこんなバカップル見たことねえ。
ついでにもう一つゆかりと比較しておくと、ゆかりが「ひたすら信じて待つ女性」であるのに対し皐月は「どこまでもついてゆく女性」である。どちらが良いかの判断は難しいところで、人類の生物的雌雄の役割を考えればゆかりの方が正しいだろうし個人的にも基本はゆかりのスタンスを推したい。しかし、皐月は洒落抜きに地獄までだってついてゆく覚悟を持った上であって、そこまで想ってのスタンスを誰が無下にできよう。宗一も彼女がパートナーやナビになることで足枷となる場面が有るかも知れないが、捨て身の強さよりも守る者あってなお脅威や困難に立ち向かえる強さが勝る事を証明してみせるのが男ってもんだろう。頑張れ男の子。
ふと思ったけれど、この娘にとって、床で雑魚寝してる宗一に毛布持って寄り添って寝るのと、ID カードとチーフスペシャル一丁だけでピンチに陥っている宗一の元へ駆けつける行動とは、変わらないことなのではないかな。当たり前で自然なことという意味において。
ところでどうでもいい話だが、皐月のツインテールってどこでどう結ってるんだろ? サッパリ分からん。解明。Roots 編終盤で篁に囚われていた皐月が本堂で倒れている場面 ("s09100.bmp" in "bak.pak") にて、ポニーテイルのように一度纏めてから二房に分けて結われていることが分かる。
このソフト、CPU 使用率あるだけ喰う。自分の所では UD Agent のプロセスとで争奪戦を繰り広げてる。何とかなりませんか、これ。それと「次の選択肢までスキップ」が無くて不便に思ったことがあった。 Leaf 公式サイトの廃盤(過去)製品サポートで公開されている修正プログラム ver.1.01 に更新すると 25〜50% 程度まで CPU 使用率が下がった。主な修正はハイパースレッディングとデュアル CPU 対応らしいのだが、まあ細部調整の一つなんだろう。それとウィンドウ表示でのゲーム中、アクティブでない状態でウィンドウ上にポインタを置くと勝手にシナリオが進んでいく現象も ver.1.01 で解消したが、ver.1.0 でもテキスト送り設定で左クリック押下時のチェックを外すと解消するらしい。
*.pak ファイルの中身は GAMMAX STUDIO で公開されている Routes Susie プラグインで覗くことが可能。画像はもちろん音楽(Ogg Voris 形式)、フォントまで覗けた。ただ、何故か立ち絵がアスペクト比 165:200 で開かれるので手動で 1:1 にしてやらねばならない。 bgm.pak に入ってる音楽ファイルの幾つかは一つの曲が二つのファイルに分割されているんだが、ループ演奏のためなんだろうか。編集ソフトで繋いだりフェードイン&アウトを掛けることは出来るけれど素直にサントラ CD 買った方が良いわな。
サントラ CD、二枚組で基本的には Disc-1 に Routes 編の BGM、Disc-2 にボーカル曲+ Roots 編の BGM が収録されてる。BGM はちょいと短めだけどゲームのように二回以上のループで収録したら二枚組じゃ足らないだろうから仕方ないか。で、「君をのせて(ギターヴァージョン)」のトラックにおまけシナリオのエンディング曲仕込んでやがる。余韻台無しやん。
タイトルメニュー画面での終了時、通常は Thank you for Playing
のコメントが付いたゆかり&皐月の絵が表示されるが、一回だけ I'm looking forward to seeing you again...
のコメント付で本編より少し育っている(?)七海のヌード(バストアップ)が表示された。出現条件がサッパリわからんが Susie + Plug-in で表示できる (t9001.bmp) ので眺めて楽しんでる。
『チビキャラの描き方 [人物篇]』(佐藤 元 著/グラフィック社 発行)なる本を見つけて暫し立読み。
デフォルメして描く際の省略のポイントとその作例が説明されていて参考になるかとも思ったが、考えてみるとまともな頭身も描けない己がデフォルメもないだろうと気が付いた。
みっともない話だ。
『Routes』の皐月シナリオを再プレイして「「いつかきっと」の着メロ欲しいなあ」とか思いつつ、気持ちを最もキツイ位置にピシリと締め直して部屋の片づけに取りかかる。
……終わんねえ。物多すぎ。本とかパーツとか、収容許容量を大幅に超えてる。入り切らんっちゅーの。このままじゃ週末はレオーノフ教授と雑魚寝になる訳で。どうすればいいんだ。
カタログチェックもせなあかんのだが。
週末に備えて二ヶ月半ぶりに行きつけの床屋へ。
おばさんにいつも通り散髪してもらっていると、奥からオプション抱えた娘さんが出てきた。女の子さん追加っすか。生後六ヶ月とか。そういえば去年の暮れあたりお腹大きかった覚えがある。
そのあと世間話なぞしながらそろそろ終わる頃、今度は若旦那に連れられた長男登場。いたずら盛りらしく天花粉で手を真っ白にしたり足にしがみついてきたり。適当に構ってあげながらちょっと世間話をして店を出た。
子供欲しいなあ。って、えらく途中のプロセス飛び越してるが。
わあい、部屋の片づけは何とかなったけど未だカタログチェックが終わってねえ。まあ、三日目の分しかないから何とかなるが。
今回『Routes』の同人誌ってどれくらいあるのかしらん。
〆て税込み 6129 円也。
昨日からずっと脚が痛い。歩くたびにズキズキ。恐らく筋原繊維がズタズタ。土曜日の北朝鮮工作船展示@船の科学館&六本木ヒルズ見物と日曜日のコミケ徘徊が原因なのは言うまでもないところだが、根本的には運動不足がいかんのだろうな。
早く超回復してくれ。
本を一冊借りる。
昭和 46 年発行の古い本でかなり年季が入ってる。岩波書店発行のものも蔵書されていたが、そちらはあまり良い翻訳ではないらしいのでこちらを選んだ。
おかげで職員のお嬢さんに保存庫へ取りに行ってもらうことに。面倒かけてごめん。
一昨日注文したデリータードールが入荷したとの連絡があったので受け取って来た。
自宅でヘッドを付けて色々なポーズをさせてみる。スタイルはまあまあ。贅沢を言うと手と足をもう一回り大きく、ふくらはぎと臀部のボリュームがもう少しあると良かった。各関節の可動域は完璧とは言わないがそれなりに満足のいくもので、旧来の木製デッサン人形よりはずっと役に立ちそう。
ただ、無植毛ヘッドの頭頂がどうにも秘密結社の手による脳手術の跡に見えてしまい、あまり気分の良いものではないのだが。
そんな物を連想するのは俺だけか。
『Routes』雑記に皐月の項を追加。書きたいこと書いてたら全然纏まらなかった。まあ無理に纏めるつもりもないのでそのままにしておく。
ゆかりの項との文章量の差は、まあそういうこと。