ウェブの巡回視野内で「 RSS に記事の全文を入れるか抜粋のみを入れるか」で侃々諤々している様子が見られる。俺としては、現状では Site Summary と Simple Syndication それぞれの方針で仕様があるのだから、配信や購読する人が各自適切と思う方を選べばいい、って考え。つまるところ好み。どちらが正しいとか良いとかではないように思う。片手間の議論で甲乙決められるならああも仕様が乱立しなかったろう。
気を付けねばならないのは、便利だからとあれもこれもと突っ込むと、何のために作られたのか立ち位置を見失って「帯に短し襷に長し」と中途半端な物に成り下がること。往々にしてゴツい十徳ナイフよりも手軽なカッターナイフの方が使い易いもの。ソフトウェアや技術一般に言える話ではないかしら。
プログラマなどがつい機能を追加したくなる気持ちも分かるのだけど。
昨晩から今日、明日とかけて New Horizons、S-310-36 号機、ALOS と三つの打ち上げがある予定だったのが、ことごとく打ち上げ延期。New Horizons は強風で昨晩から今晩へ、地上局の停電騒ぎで今晩から明日へ。S-310 は天候不順で明日へ(しかし天気予報によると大隅地方は明日も雨なので明後日になる予感)。ALOS はテレメータ送信機の不調で二十一日以降へ。ローンチウィンドウは基本的に二十四時間ごとに訪れるんで、結局当初の順番で打ち上げられることになりそう。
そもロケットの打ち上げは、今回のように天候やら各機器のコンディションやらで延期は日常茶飯事なんだけど、期待していた分なんだか肩すかしを食わされた気分ではある。
とりあえず、今晩は早く寝れる。
昨晩、というより早朝とも言うべき日本時間の今日 4:00、New Horizons の打ち上げは無事成功して、現在はスイングバイに使う木星へ向かって飛んでいるようだ。
俺も眠い目を擦りながらインターネットでのライブビデオを見ていたけれど、切り離された五本の SRB が花びらのように広がっていく様がとてもきれいだった。光学追跡の都合から打ち上げ方向の雲が途切れるまで予定の打ち上げ時刻より一時間近く待たされたのは、まあご愛敬。
木星スイングバイが来年の二月、冥王星とその衛星カロンに到達するのが 2015 年の七月、カイパーベルト天体に到達するのが 2016〜2020 年とかなりの長期ミッションなので、気長に見ていきたい。“冥府の王”の素顔が暴かれるのを楽しみにしておこう。
一方、S-310-36 号機と ALOS は、内之浦射場がある大隅地方は明日まで、種子島射場がある種子島地方は明後日まで天気予報に傘マークがついている。ALOS の方は打ち上げがライブ中継される予定なのに、来週まで持ち越しとは憑いていない。焦って打ち上げて失敗するよりはずっと良いが。
またどこぞのマスメディアは「延期に伴うコスト増は」とか報じるのだろうか。己が無知だと言ってるようなものだぞ。